現代物理学は、ニュートンからアインシュタイン、そしてビッグバン・インフレーション理論へと展開し、数多くの観測事実を説明してきた。惑星の運動や日常的な力学現象、宇宙膨張や宇宙背景放射など、多くの領域で成果をあげたことは確かである。
しかし、こうした理論やモデルは「常識」として教育・研究・社会に流通している一方で、観測との矛盾や理論的な破綻を多数抱えている。すでに誤りとして退けられたもの(天動説やエーテル理論)だけでなく、「部分的にしか適用できないことが明らかになったもの」(ニュートン力学や相対性理論)、そして「仮定のまま常識化されているもの」(暗黒物質や暗黒エネルギー)までが含まれる。
さらに、宇宙の起源を説明するはずのビッグバン理論や、均一性問題を解決するために導入されたインフレーション理論も、その根拠や検証可能性の点で重大な疑義を抱えている。加えて、真空エネルギーの理論値と観測値の極端な不一致、標準モデルの限界、光速不変性や時間対称性の揺らぎなど、根幹に関わる「常識」すらNGの可能性を突きつけられている。
これらの問題群は単なる未解決課題ではない。現代物理の「常識」とされてきた枠組みそのものが誤っている、あるいは根拠を欠いた仮定である可能性が高い。本論文は、それらを体系的に整理し、「文明的編集責任の地図」として提示する。
本論文で示す21項目は、現代物理において「常識」とされながらもNGの可能性を孕んでいる対象である。本書では、各項目ごとに観測データ・理論構造・数式的整合性を吟味し、FAQ形式で詳細に検討していく。
ken-theory.org Published 2025-08-30